◇中日2-0DeNA(バンテリン)
中日先発の松葉の安定感が光った。7回途中まで無失点の好投で3勝目。開幕からローテーションの一角を担い、ここまで3試合の投球回は7、5、7と先発の役割を十分果たしている。この日の試合後も「七回までとは言わず、最後まで投げたかった」と頼もしかった。かつてはバンテリン以外での内容が悪く、六回以降になると途端に打たれ出す傾向があったことから「本拠地5回限定」の起用が続いていた男の姿はもうない。
先日通算1000投球回を達成したプロ13年目の左腕は、先発として起用されるケースが多かったが、2017年の133と3分の1イニングが最多で、規定投球回に達したシーズンはまだない。本人も気にしているのか、「完投できる時にしておきたかった。悔しい思いもある」と語った。分業制が進んだ今、完投は激減したが、先発投手にとって最後まで投げ抜くことは自信のプライドに直結する。
今後、リリーフ陣を休ませたい場面は必ずやってくる。先発ローテの中で、イニングを限定されて起用することは他の投手への影響を考えると、好ましいことではない。今季は生まれ変わった松葉が層の厚い投手陣をさらに高みへ引き上げてくれそうだ。この先、規定投球回はもちろん、先発陣の中心として初の2桁勝利も期待したい。
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