執念なきドロー

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◇ヤクルト1-1中日(神宮)

 負けなかったというより、勝てなかったというべきだろう。二回無死一、二塁から中田の適時打で1点を先制するも、その後は追加点を奪えずゼロ行進。先発の髙橋は八回、併殺崩れの間に同点に追いつかれた。救援陣はいずれもゼロで踏ん張ったが、打線が応えられなかった。

 気になったのは、試合終了後の選手たちの表情は、勝てなくて悔しいというより、負けなくてホッとした様子だったことだ。エースを立てたカード初戦は何としても取りたかった。井上監督はスタメンから細川を外し、大島を起用。十一回の攻撃では、連続四球で無死一、二塁の場面で4番石川に代打を出してまでバントを決めさせたが、後続が打ち取られた。いずれも監督の執念が伝わってきた。

 一方で、監督の執念は選手に伝わっていたのか。とても「あと一本が出なかった」の一言では済ませられない。3年連続の最下位で負け慣れてしまったのかとさえ思えてしまう。この試合は決して「負けなくてよかった」試合ではない。

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